シーマスター300の開発

シーマスター300の開発に着手

ダイバーズウォッチの開発においてライバル他社に後れをとってしまったオメガは、これまでの防水性能を3倍以上に高めた本格的ダイバーズウォッチ「シーマスター300」の開発に着手することになりました。(前記事

 

シーマスター300に加えられたのは、水圧がかかるとリューズに内蔵したパッキンが潰れて防水性を確保する「ナイアス高耐圧リューズ」。

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ギリシャ神話に登場する水の妖精(Naiad)にちなんで名づけられたこの「ナイアス式高耐圧リューズ」の構造としては、1953年リリースのゾディアック「シーウルフ」のものと似ています。

 

もう一つの特徴は変形しにくい強化ガラス「アーマードガラス」の採用です。

プラスティック製の風防の変形を防止するためシーマスターのファーストモデルにはスチール製のテンションリングを採用していましたが、防水性を強化するためシーマスター300ではプラスティック製風防の厚みを3倍に増加しました。

そのため、開口部にスチール製のテンションリングを取り付け、それをケースにねじ込むことで十分な防水性を確保しました。

 

オメガは、このシーマスター300を海でも空でも使える万能時計と考えていたようで、ダイバーズウォッチのような外観をしていながら、その広告には

『高度32,000mの気圧にも耐える』

と記されていました。

しかし、数年後にはシーマスター300をプロフェッショナル向けのダイバーズウォッチとして進化させるようになりました。

以降のシーマスター300を便宜的に4世代に分類すると

第1世代 1957年に発表された初モデル

第2世代 1960年発表の第1世代のムーブメントを変更したモデル

第3世代 1962年発表 複雑な防水システムを一新し近代的なダイバーズウォッチに進化

第4世代 1969年発表 第3世代のデザインを一新

 

搭載するムーブメントは、第1世代がキャリバー500系、第2世代以降はキャリバー550系、第3世代のデイト付きモデルはキャリバー560系を搭載しています。

性能はほぼ同じですが、自動巻き機構の信頼性と巻き上げ効率が大きく改善されています。

 

ケース構造の変化としては、大きく変わったのは第3世代以降です。

ナイアス式のリューズがねじ込み式リューズに変更されたほか、回転ベゼルにはクリック機構が加えられました。

ムーブメントのスペーサーも省かれ、コストのかかるねじ込み式アーマードガラスも標準的なものに変更されました。

シーマスター300としての特徴はなくなり普通のダイバーズウォッチっぽくなりましたが、第3世代での改良をもってシーマスター300は一応の完成系に至ったと言っていいと思います。

 

しかし、1970年にシーマスター300は生産終了となり、普段使いの「シーマスター200(200m防水)」とプロ向けの「プロプロフ(600m防水)」に置き換えられました。

更にプロ向けとしては逆回転防止ベゼルを備えた「シーマスター1000」(1971年)が登場し、シーマスターの開発は頂点に達しました。

1970年にいったん生産終了となったシーマスター300ですが、近年、コーアクシャル、マスターコーアクシャルを搭載した新しいモデルが次々とリリースされています。

参考

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Seamaster 300 MASTER CO-AXIAL 233.30.41.21.01.001

 

更に映画007シリーズの24作目「スペクター」で主人公が着用したこの限定モデルは超人気のため現在では入手が困難ですが、これもシーマスター300のラインナップです。

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Omega Seamaster 233.32.41.21.01.001

 

 

 

 

 

 


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